ウッドの重心距離
当サイト筆者は、ゴルフ理論でクラブ選定方法、製造方法として振動数理論並びに重量管理理論を提案、平成元年に発明その後、日本で初めて特許を平成6年に取得(第2597789号)、富士通FMRシリーズゴルシスとして、大手ゴルフクラブメーカブリヂストンスポーツや、大手シャフトメーカに情報提供、この分野においてはパイオニアとして貢献してまいりました。その資料を基に当サイトは構成されています。
ウッドヘッドの重心距離
重心距離
重心距離は、球の捉まりを左右する重要なファクターになります。
言い換えると、インパクトでのヘッドが返りやすいか、返りにくいかのフェースローテイション(ヘッドの回転)になります。
重心距離は(図写真赤い線)シャフトの延線上から、ヘッドフェースの重心までの距離になります。大型ヘッドでは重心距離は長く、中、小型のヘッドは重心距離が短くなって行きます。
シャフトから重心距離が長くなるほどヘッドが返りにくく、球の捉まりは悪くなります。反対に、シャフトから重心距離が短い程、ヘッドは返しやすく球の捉まりは良くなります。
しかも、スイングの操作性は重心からの距離が短いほど扱いやすくなります。
これは、クラブのネックを中心とした慣性モーメントの影響で起こるのです。
子供頃よく遊んだコマ回しを想像してください。大きなコマを回すのは小さいコマを回すより、力が必要であることは理解出来ると思います。
これは、小さいコマを回す時、コマを回す芯の慣性モーメントが小さいため、軽く回す事ができます。逆に、大きなコマを回す時には回す芯の慣性モーメントが大きいと力が必要になるのです。
ゴルフクラブの場合、トップスイングからインパクトにかけて、ヘッドの回転が起こります。トップでは、クラブフェースは約45°程度オープン状態になり、インパクトにかけてフェースは時計まわりと逆の回転で、アドレス時のフェース状態に戻どろうとする力が働きます。
このフェースローテイション(ヘッドの回転)は重心距離が長くなると、シャフトのネック軸を中心とする慣性力が大きくなり、ヘッドが返しづらくなりインパクトで球の捉まりが悪くなります。これはインパクトでフェースが開きやすくなることです。
しかし、ヘッドが返りにくいことは、インパクトでボールを引っ掛けたり、フックしにくい特徴があげられます。また、シャフトから重心距離が長い程、その分スイートスポットが広く打ちやすさがあげられ、ミスショットの割合のリスクを軽減できるのです。
重心距離が長い程、ヘッドの返りずらさがある反面、直進性が強く、ヘッドの重みでヘッドを走らせやすく、ヘッドスピードが自然に上がる特徴があります。
そのため、長尺シャフトの大型ヘッドを上手く打つ方法とて、体の回転を伴う手打ち気味でヘッドをボールに当てるイメージが打ちやすい理由になります。
以上から、重心距離が長い程スイング再現性が高く、重心距離が短いほうがスイングの再現性は低くいといえます。
小ぶりのヘッドの方が、球がバラツク点でも分かると思います。
重心距離と重心角度の二つには、ヘッドがボールを捕まりることに大きく関連してきます。
【参考資料】
横に長いヘッド⇒重心距離が長い
縦に長いヘッド⇒重心距離が短い
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球の捉まりに大きく影響する重心距離と重心角度によるスイングタイプ分類。
.重心距離が長く、重心角が大きいヘッドは、当然大型ヘッドになります。その為、スイートエリアが広めで、重心が深くなるので、比較的やさしいクラブで初中級者ゴルファ向けー。
同じ.重心距離が長く、重心角が小さいヘッドは、重心位置も浅くボールを捕まえにくいヘッドになります。その分ボールの引っ掛けがなくなり、左に飛ぶにくいクラブでフッカーゴルファー向けヘッドになります。
反対に、重心距離が短く、重心角が大きいヘッドは、インパクトでヘッドが返りやすく、ボールの捕まりが良く、スライスの出にくいヘッドで、スライサーゴルファー向けに適したヘッドです。
重心距離が短く、重心が浅い重心角の小さいヘッドは、スイートエリアが狭く難しいクラブになりますが、操作性には優れていて、直進性の高い強い弾道の球を打て、中上級者ゴルファー向けヘッドになります。
以上のように、重心距離と重心角度の違いで、使用ヘッドのタイプが変わってきます。
重心距離とクラブとの関係を知ることで、自身にあったクラブを見つける目安となります。
クラブの特徴を重心距離のみで選択すると以下の条件になります。
重心距離の長いヘッドはヘッドの返りが鈍く、球の捉まりが悪く、右に出やすいクラブになります。フッカー向きヘッド
重心距離の短いヘッドはヘッドの返りが鋭く、球の捉まりが良く、左に出やすいクラブになります。スライサーー向きヘッド
ネック軸の慣性モーメントは、以下の計算方法です。
慣性モーメントの値
慣性モーメント=重量×(シャフト長の2乗)
シャフトを中心として、重心の距離が長い程、ネック軸の中心の慣性モーメントが大きくなり、ヘッドが返りにくくなります。
市販のドライバーの平均的重心距離は 39mm程度
スプーンの平均的重心距離は 32mm程度が基準になります。
フェアウエーウッドがスライスしにくい原因
重心角度も重心距離も球の捉まりを表す数値になりますが、ヘッドの大きさで球の捉まり方に変化がおこります。
下の写真
上の、ドライバーとスピ―ンは同じ重心角度を持ったヘッドですが、ヘッドの大きさの違いで、スプーンの重心距離Bは、ドライバーの重心距離より短くなります。
同じ重心角度のクラブでも、ドライバーは球の捉まりが悪いのに、スプーンは球の捉まりがドライバーに比べて良くなるのがわかります。
ドライバーがスライスが出やすく、スプーンではスライスが出にくいのは、この様にヘッドの大きさの重心距離の違いで起こるのです。
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