ウッドヘッドの機能の進化
当サイト筆者は、ゴルフ理論でクラブ選定方法、製造方法として振動数理論並びに重量管理理論を提案、平成元年に発明その後、日本で初めて特許を平成6年に取得(第2597789号)、富士通FMRシリーズゴルシスとして、大手ゴルフクラブメーカブリヂストンスポーツや、大手シャフトメーカに情報提供、この分野においてはパイオニアとして貢献してまいりました。その資料を基に当サイトは構成されています。
ウッドヘッドの機能
現在の金属ヘッド以前のウッドは、パーシモン(柿の木)を使用していました。
しかしパーシモンだけでは、ウッドヘッドしての重量には適正重量にならず、十分な重さを確保できません。
さらにシャフトも現在のように軽いカーボンシャフトでなく、ステールシャフトが主流でシャフトの重さも120g以上で軽いパーシモンヘッドとバランスがうまく取れませんでした。
そこで、パーシモンヘッドのクラブ製作には、ヘッド重量と重心のバランスをとるため、ヘッドのソール部分をドリルで穴をあけ、中に鉛を入れヘッドの重心を作り、さらにソールやバックソールに金属(真鍮)を取り付けて、重量や重心を確保して適正なバランスでウッドヘッドが製作されていました。
ソールから挿入された鉛の重心は、パーシモンウッドの中央に入れることで、中心を芯を外すとギア効果で(歯車の組み合わせ)無駄なサイドスピンが発生し、フックやスライスなど方向性が非常に不安定でした。
つまりパーシモンはバックスピンやサイドスピンが、現在のヘッドより150%も多く発生します。これは正確に打つには芯で捉えることで、技術的な裏付けがなくてはならなかったのです。
そのため当時、ダンプカー一杯のボールを打つことが、やっとコースに出れる時代でした。それほど芯でボールを捕まえることが難しクラブでした。
パーシモンヘッドでは、スイートスポットは非常に狭く、会心のショットするには、現在のクラブと違い、高い技術と経験が必要とされていたのが実情です。
上の図はパーシモンヘッドです。右下にボールが当たるとヘッドは後ろに押される結果、ヘッドは時計と周りの左側に回転をおこします。
このヘッドの回転により、ボールは時計回りと反対の左回転が起こり、これがギア効果になります。このギア効果によりボールは左回転で、ボールはフェースが開いた状態で右に飛び出しますが、途中でフックで戻るような球筋になります。
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これは中心に重心を置くことで、両サイドの左右慣性力がなくなり、この部分に力が加わり、ヘッドが回転しやすくなるのが原因です。
その為、パーシモンヘッドのスィートエリアは非常に小さく、経験の少ないゴルファーには難しいヘッドになった訳です。
現在は、素材の開発と科学の進化で、パーシモンヘッドの問題点を解消し、新しいコンセプトを持った画期的な金属ヘッドが開発されました。
この画期的金属ウッドヘッドは、非常に硬く、軽量の合金で、ヘッドは中空で製作されています。
当初、パーシモンより大きな容量を持つ中型メタルヘッドが開発され、さらに容量の大きいヘッドの開発を求めて、より強度で軽い金属が開発され、それが現在のチタン合金ヘッドドライバーになりました。
上の図は中空チタンヘッドです。右下にボールが当たるとヘッドは後ろに押されるので、ヘッドは左回転をおこしますが、ヘッドの外側に重量を配分しているので、左右慣性モーメントの効果で、ボールの衝撃をおさえ、ギア効果によるヘッドのブレやボールのスピンを抑制します。
このように、左右慣性モーメントは、ある程度芯を外して打っても、方向性が安定することになります。
また、ウエイトをヘッドの外側に配分できることから、大きなスィートエリアが確保でき、芯を外しても、飛距離や方向性のリスクを、大きく押さえる事が出来るようになりました。
チタンヘッド
このヘッドの特徴は、チタン金属の比重が軽くヘッドを大型化できることです。
また、中空構造で周辺重量配分と呼ばれヘッドの外側に重量を置くことで、ヘッドが球を捕らえた時に起こる、衝撃でのフェースのブレを抑え、弾道や方向性に影響を及ぼすギア効果を抑える設計です。
また、ヘッドの設計で重心深度 重心角度、重心の高低を自由に設計でき、スイートエリアを拡大して、大きな飛距離と安定した方向性を可能にしました。
クラブの進化は軽量化
ゴルフクラブの進化は、シャフトの軽量化によりクラブを長くでき、長くなる分、アドレスでヘッドが視覚的に小さくなり、スイングで不安を感じるため、ヘッドがさらに大型化することになります。
また、長くなることで、ヘッドが重くなりスイングしづらくなくなります。そこで、大きい軽いヘッドが必要になり、そのために、ヘッドを大きく、軽量化することになったのです。
そこで、新素材の開発で衝撃に強く、軽い素材としてチタン素材が使われるようになったのです。
クラブはシャフト軽量化、ヘッドの大型化の流れで進化し、画期的な素材開発で、従来にない未知の飛距離と、正確なショットが、誰でもが容易に打てるように開発されてきたのです。
ヘッドの設計も、インパクトの瞬間、フェース面に弾性を持たせてボールの反発力を高める設計や、ヘッド本体にトランプリン効果を狙った弾性を持たせてヘッドの反発を高めるヘッドも開発されています。
このように、ゴルフクラブはヘッドとシャフトの新素材の開発で進化してきたことになります。
参考資料
パーシモンウッドとチタンヘッドの比較(AVは平均値)
パーシモンウッド |
チタンウッド |
|
---|---|---|
使用年代 | 1940~1980 |
現代 |
ヘッド容量 | AV 230cc |
AV 460cc |
シャフト重量 | AV 130g |
AV 60g |
シャフトの硬さ | AV 290cpm |
AV 250cpm |
クラブ重量 | AV 370g |
AV 305g |
クラブの長さ | AV 43.5インチ |
AV 45.5インチ |
飛距離平均42m/s | AV 210y |
AV 240y |
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ビクトリアスポーツ |
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